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◎ コロナをエンデミックに指定の検討始まる

2022.01.16sun日経
スペインで特定の地域で普段から繰り返し発生する「エンデミック」に引き下げる検討が始まった。欧州。全体での検討を呼び掛けた。
 英国。感染者が増えても人口呼吸器が必要な患者数は昨年夏から変わらず、死者数は増えていない。13日には感染者の隔離期間を5日に短縮。
WHOは慎重。
 米国、NY13日の新規感染者数は32,600人でピーク時9日から19%減、首都ワシントンでも22%減。ボストン周辺の生活排水に含まれる新型コロナウイルスは年末年年始のピーク時に比べ半減。先行指標。文責熊代。

 

 
 
 
◎ イベルメクチンは新型コロナ治療に有効か?
 
 北里大学の大村智(さとし)博士が発見した抗寄生虫病の特効薬イベルメクチンが新型コロナ(COVID-19)に有効! 薬価が安く、副作用もほとんどない。その採否は世界的に議論になっている。日本は医師・患者の合意を条件に使用を認めている。
 
 浦上雅彦氏は新型noコロナに罹ったとき、たの薬を点滴して貰ったが、それが効かなければ、イベルメクチンを使用ということだったが、他の薬で、素早く回復したので今回は使用しなかった、
 
 大村博士が、1974年、静岡県川奈ゴルフ場近くで発見した微生物が生み出す「アベルメクチン」をもとにした化合物で、メルク社のウイリアム・キャンベル博士と共同開発。この2人は2016年にノーベル生理学・医学賞を受賞。
 
◎ WHOは」2020年3月11日にCOVID-19のパンデミックを宣言。
 
◎ FLCC(Front Line Covid-19 Clitical Care Alliance)は、20.
10.31, 「イベルメクチンはCovid19パンデミックに対する世界的な解決策となる可能性を秘めている 」とのタイトルの下に約30報の論文を精査した結果として世界に向けて発信した。
 
 2020年12月8日アメリカ上院国土安全保障委員会でFLCCCのピエール・コリー会長はイベルメクチンはCOVID-19の初期症状から重症に移行する進行を防ぎ、重症患者の回復を助け死亡率を低下させるデータを示していると主張し、米政府に対しイベルメクチンに関する江学的証拠を迅速に検討するよう求めた。
 
 厚労省は20年5月にイベルメクチンのCOVID-19治療への適応外使用を認めている。
 
馬場錬成氏1940年生まれ。
 
 
(2)Youtubeで「堀田修」先生を検索して下さい。堀田修先生のyoutube動画。「痛くない鼻うがい新型コロナ徹底予防」(対談)等を見て下さい。
政府の推奨する対策をすべて実行した上で、デルタ株等に備えるために、自己免疫力の向上対策を個々人が実行することが大切。
その中の一つとして鼻合うがいを朝晩2回毎日実行することをお勧めします。
鼻うがいの実行
鼻うがい・口うがいの実行(kumashiro100を検索し、トップの鼻うがいをご覧になって下さい。)

 政府の対策はデルタ株の出現までは、新型コロナを良く抑え込んでいましたが、その対策で完全に忘れられているものが一つだけあります。それは何でしょうか。
 それは個人の免疫力向上対策ではないでしょうか。これから経済活動を徐々に活発化して行かなければならない中でそれは特に重要になるのではないでしょうか。政府の推奨する対策をすべて実行した上で、さらに一つ自己の免疫力の向上の努力を加えるべきではありませんか。命あってのものだねです。Trust but verifyの態度で是非実行されるべきではないでしょうか。

 鼻うがい・口うがいの実行は、あなたの免疫力を強化し、あなたと世界を救うかもしれません!
安全有効なワクチンや特効薬(インフルエンザに対するタミフルのような)が供給され、あなたが活用出来るようになるまで鼻うがい+口うがいを毎日朝晩2回実行されることをお勧めします。否、一生実行されることがさらに素晴らしい健康効果を生みます。鼻うがいの方法はいろいろありますが、私の方法は鼻の穴からスイノミで生理食塩水を流し込み、口から吐き出す方法です。下の動画をご参考に見て下さい。私はこの方法で鼻うがいを20歳の時から毎日2回忘れずやって来ました。インフルエンザには1回も罹ったことはありません。新型コロナでも同様だと感じています。

鼻うがい+口うがいの実行の動画

(kumashiro100を検索し、トップの鼻うがいをご覧になって下さい。)

鼻うがいの実行が上咽喉を健康に保ち、侵入してくるインフルエンザのウイルスや細菌を殺し、インフルエンザや風邪にかからない体を作ると堀田修医学博士は下の著書で主張されています。新型コロナもウイルスですから、上咽頭が健康であれば、新型コロナウイルスも殺して体内に入れないと私は感じています。上咽頭を健康に保つ方策は堀田先生は色々と解説して居られますが、私が特に注目したのは生理食塩水による鼻うがいです。私の方法は独自の簡単な方法ですが、先生は本書のp126-131で推奨される方法を解説しておられます是非ご参照下さい。

堀田修医師は、防衛医科大学校を卒業され、腎臓の専門家として長年臨床に携われた経験から鼻の穴の奥にある上咽頭の働きを発見されたのです。現在63歳。そのあたりの経緯を下の私の岡山市議会質問でご紹介しています。そちらの方も是非見て頂きたいと思います。



                                         著書からの引用(抜き書き)

 

〇 塩野義製薬、飲み薬タイプのコロナ治療薬 年内承認申請目指す

[東京 6日 ロイター] - 塩野義製薬は2021年8月6日、開発中の飲み薬タイプの新型コロナウイルス治療薬について、治験がうまく進めば、年内に「条件付き早期承認制度」を使った申請を目指すことを明らかにした。
同社は、7月に国内第1相臨床試験を開始。治験が順調に進めば、第3相臨床試験の前にも「早期承認制度」を使って承認申請するという。
承認申請時には、国内で100―200万人分の供給体制を整える。
また、海外への供給も検討しており、米保健福祉省の生物医学先端研究開発局(BARDA)とも協議を始めているという。
この薬は、軽症から中等症患者を想定。経口投与できるため、自宅での服用により、重症化を防ぐことが期待される(文責熊代)
 
〇 ワクチン治験迅速化。
 
厚労省、新型コロナワクチンの治験の条件を緩和(21.07.17sat日経)
数千人を対象とした治験に。PMDA等のICMRAが新方式で大枠合意。接種後に体内で作られる「中和抗体」に着目。その量を目安にワクチンの効果を判定。実用化ずみのワクチンと比較して。偽薬を用いない。
(文責熊代)
 
厚労省は7月19日、中外製薬の新型コロナウイルス向け治療薬「抗体カクテル療法」の製造販売を特例承認。国内のコロナ治療薬は4つ目。重症化リスクのある軽度、中等度の患者に使う。治験では入院や死亡のリスクが7割減ったとされる。カシリビマブ、イムデビマブの2種類の抗体を1回点滴する。公費負担で無料。トランプ前大統領も投与を受けた。
 
 

新型コロナの重症度と承認薬

まず、新型コロナの重症度は、軽症、中等症I、中等症II、重症の4つに分けられています(表1)。軽症というのは、肺炎もなく酸素の数字も悪くない患者さんのことです。中等症はIとIIの2つありますが、Iは肺炎があるものの酸素の数字は悪くない患者さん、IIは肺炎があって酸素の数字が悪い患者さんです。そのため、中等症IIの患者さんは酸素を吸わないといけません。重症というのは、集中治療室で人工呼吸器などの機械をつけないといけない患者さんです。
 
 
 
2021年7月現在承認されている治療薬は、ウイルスが増えるのを抑えるレムデシビル(商品名:ベクルリー)、ウイルスによる炎症を抑えるデキサメタゾン、バリシチニブ(商品名:オルミエント)、ウイルスのはたらきを抑える抗体カクテル療法(商品名:ロナプリーブ)の4つになります(表2)。これに加えて、海外のガイドラインではトシリズマブ(商品名:アクテムラ)という薬剤も推奨されています(1)※。
 
※販売元は年内の国内承認を目指している。
 
 
 
 
 

実際の治療

 
例:55歳の男性。職場のクラスターで新型コロナのPCRが陽性となり、3日前から息切が進行してきた。胸部レントゲン写真で左右の肺に広範囲の肺炎があり、酸素を吸わないといけなくなった。
この男性は、酸素が必要な「中等症II」という状態で、この先重症化する可能性を考える必要があります。近日中に人工呼吸器を装着する可能性があり、本人に早期に意思確認を行います。
 
この男性のように、両方の肺に肺炎がある新型コロナでは、ウイルスが増えるのを抑えるレムデシビルと、炎症を抑える薬のデキサメタゾンを用いることが多いです。もしかすると、バリシチニブを用いるかもしれません。
 
例:体重が100kgの35歳の肥満男性。40度の高熱と咳が続き、クリニックで新型コロナPCRが陽性と判明した。息切れや肺炎はない。
 
こういう軽症例については、これまで解熱剤や脱水予防の輸液などで対応していました。
 
軽症例に対して、ファビピラビル(商品名:アビガン)やイベルメクチン(商品名:ストロメクトール)という薬も期待されていましたが、現時点ではエビデンスが乏しく、これらの薬剤を積極的に推奨するにいたっていません。
 
そこで2021年7月に承認となったのが、「抗体カクテル療法」です。肥満などのハイリスク因子を持っているこういう患者さんに適用されます。抗体カクテル療法を用いることで、重症化を防ぐことが期待されます。
 
 

第4の承認薬「抗体カクテル療法」

新型コロナウイルスのタンパクに対する2種類の抗体をカクテルのように点滴することで、より戦闘力が高まります。カシリビマブとイムデビマブという2種類の抗体が入っていますが、バーで頼むカクテルにしては早口言葉みたいで言いにくいですね。
 
 
 
海外では主に外来の患者さんに用いられており、入院や死亡のリスクを約70%減らすと報告されています(2)。ただ、厚労省の通達によると、日本では当面、入院患者さんに限って配分されるそうです(3)。
 
将来的に、宿泊施設や自宅などの病院外で抗体カクテル療法ができればベストですが、軽症は中等症・重症よりも患者さんの絶対数が多いため、あまり配分対象を広げてしまうと、本当に必要な人に届かなくなる可能性があります。
 
しかし、この抗体カクテル療法に依存せずとも、自身の中に抗体を作ることができる方法があります。そう、それがワクチン接種です。ワクチンを接種すると、体の中に治療薬ができるのです。
 

まとめ

中等症例・重症例に対する治療薬だけでなく、軽症例に対する「抗体カクテル療法」が登場したことで、限られた重症病床の逼迫を防ぐことができるかもしれません。ワクチン施策と組み合わせることで、全体の重症度を下げることができれば・・・と期待しています。
 
 
 
 
倉原優呼吸器内科医
国立病院機構近畿中央呼吸器センターの呼吸器内科医。「お医者さん」になることが小さい頃からの夢でした。難しい言葉を使わず、できるだけ分かりやすく説明することをモットーとしています。2006年滋賀医科大学医学部医学科卒業。日本呼吸器学会呼吸器専門医・指導医、日本感染症学会感染症専門医、日本内科学会総合内科専門医・指導医、日本結核・非結核性抗酸菌症学会結核・抗酸菌症認定医・指導医、インフェクションコントロールドクター。※発信内容は個人のものであり、所属施設とは無関係です。
(文責熊代)